TeX 環境の構築
Debian でのTeX 環境の構築
個人的には,
- pLaTeX: (計算機にそれほど詳しくない)他人とデータのやりとりをする時(共著なんか)
- XeLaTeX or LuaTeX: 個人で作業する時,もしくは複数人でも説明が楽な相手の場合
と使い分けています. 多分,多くの人々が現状では p(La)TeX をお使いかと思います. 共著作業の際に(年上の方々に)説明するのが楽ですし, 学会のTeXフォーマットが p(La)TeX 前提だったりするので, わりと離れられませんよね.
Jessie の頃のお話ですが, TeXLive リリースマネージャであり, Debian の TeXLive のパッケージメンテナでもある Norbert Perining さんによる Writing Japanese in LaTeX : Part 1 – Introduction | There and back again" もご覧下さい. 英語の記事ですが, 現在使える TeX Engine での日本語組版についてのサマリがあります.
インストール
何も考えずに
% sudo apt-get install texlive-full
でも良いですが,結構なサイズになります(とはいえ,今時数GB程度だと気にならないかと思いますけれど).
個別にインストールする場合は以下の通り.
とりあえず pTeX,upTeX
を使えるようにする:
多分, 以下で OK
% sudo apt-get install texlive-lang-japanese
上記パッケージを install することで ptex2pdf
も使えるようになります.
XeTeX, LuaTeX
も使えるようにする:
多分, 以下で OK
% sudo apt-get install texlive-xetex % sudo apt-get install texlive-luatex
DVI と PDF の Viewer
% sudo apt-get install evince xdvik-ja
Debian のデフォルトデスクトップ環境はGNOMEなので, PDF の閲覧には Evince を使うのかな? 日本語の表示が可能な xdvi, いわゆる pxdvi は xdvik-ja としてパッケージを提供しています (とはいえ,今なら直接 PDF を閲覧するのが良いと思いますが…).
フォントの埋め込みと表示設定
まず, cjk-gs-integrate
を使って,
Ghostscript に現在システムに導入されているフォントを教えてあげましょう.
% sudo cjk-gs-integrate --link-texmf --force
この後, 実際に埋め込むフォントを設定しておきます.
% sudo apt-get install fonts-ipaexfonts # <-- install されていなかったら. % sudo kanji-config-updmap-sys ipaex
XeLaTeX, pdfLaTeX, LuaLaTeX での日本語処理.
XeTeX
とりあえず日本語での組版に困る事はないでしょう.
例えば以下のソースを xelatex
で typeset することで,
IPA{明朝,ゴシック}が埋め込まれた PDF が生成されます.
LuaTeX
例えば以下のソースを lualatex
で typeset することで,IPAex{明朝,ゴシック}が埋め込まれた PDF が生成されます.
pdfLaTeX で日本語組版
例えば以下を pdflatex
で typeset することで,PDF が生成されます.
足りないスタイルとかあれこれ
texlive-full
を入れておくと全部使えるようになる, で良いんだっけ?
最近は割と何も考えずに全部入れていたりする.
Emacs で上手く処理したい場合には, auctex
とか入れておくと良いかと.